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空気人形

ぺ・ドゥナweb2



劇場まで足を運べなかったのでようやくDVDを見る。

ぺ・ドゥナの静謐な美しさに打ちのめされる。なに、この娘、天使じゃないの?


是枝監督作品の好きなところは登場人物を誰も断罪しないところ。決して美しいだけの物語じゃない。いや寧ろ酷い。醜い。惨い。痛ましい。

ただそれを本当に静かに丁寧に水彩画の色を重ねるように描く。そしてきっと最後に煤をすりこんでこの監督の映画の世界は少しだけグレイッシュであるがままの美しさになる。


いや、しかし、ペ・ドゥナいいよ。恋に堕ちた。きっとDVD買う。

テーマ : イラスト、CG、絵の練習とらくがき等
ジャンル : アダルト

ネタバレ 映画【さらば我が愛~覇王別姫】


項羽と虞美人の逸話は高校生の時、大好きだった。特に山岡総八の『項羽と劉邦』の二人がいい。初潮をむかえる前の【こうさぎのような】少女の虞姫と長身の青年王項羽との取り合わせは、当時、吾妻ひでお先生に傾倒してロリータ系の漫画や文学にはまっていたので、いまでいうところの【萌えツボ】だった。



それにしても久しぶりに『二度と観たくない映画』を観た。作品の名誉のために言っておくが名作である。いかにもカンヌの審査員が好きそうなバッドエンディングも含めて。

ただ私には主役のレスリー・チャンがこの世にいないことが悲しすぎる。2003年に自死した、バイセクシュアル(おそらくはゲイ寄り)だと公言していた彼が生きていてくれないのが辛すぎる。


あらすじは娼婦の子どもに生まれた小豆子はこれ以上娼館で育てられないため、京劇の養成所に預けられる(この時、生まれた時に6本あった指を母に鉈で切られる(きゃー(痛)))この戦前の京劇養成所というのがまさに『虎の穴』で多くは家庭で育てられない子どもや孤児が多く逃げ場の無い中、虐待に近い形で芸を仕込まれる。こどもたちのリーダー的な存在で、しかし反骨精神旺盛な少年石頭に少年小豆子は心を開く。

やがて大人になり、それぞれ小楼と蝶衣という芸名を持った、石頭と小豆。京劇の『覇王別姫』の項羽と虞美人役で大当たりする。幼い頃か小楼を慕っていた蝶衣気持ちはいまは彼に対する恋愛感情となっていた。しかし小楼は蝶衣が
「役と実生活の区別がつかない人間」
だから自分を好きだと思ったり、男と寝る(少年時代からパトロンに女形の少年が身を売らざるを得ない状況がそこにあったのだが…)のだと思っている。そして小楼は娼婦の菊仙を苦界から救い妻にする。ここから三人の壮絶な三角関係が始まる…おりしも時代は日本軍の侵略→内乱→文化大革命と芸術や人の価値観が転がる石のように変わり続ける時代。


極私的感想(というか私は批評かではないので総ての感想が極私的であることをお断りしておきたい)としては
「小楼さえいなければみんなもっと幸せになれたかもしれないのに~~~~~#」
である。

友人が『NANA』という漫画で
「ハチがいなければみんな幸せになるのに~~~~~~~#」
と同感。

どうして蝶衣も菊仙も美貌も才覚もあるのに、あの内股膏薬の見かけ倒しの平沢進を十回殴って絞り出したような顔の小楼がいいの?場当たり的にかっこつけたり、人を責めたり、芸術家ぶってるだけのオス馬鹿ノンケによくいる男っ!


などと考えながら喫茶店でスケッチしてたら、84歳の常連マダムが小楼を指さして
「こういう男いいわ~~~」
とおっしゃる!
だから!マダムは売れない画家と恋愛結婚して苦労したんじゃないっすか!どうしてけなげな女やゲイはこの手の男で大バットを振るのか(by西原理恵子)


は~~~辛いわ~~~。

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

映画【チェ 39歳別れの手紙】


砂の果実
作詩:売野雅勇 作曲:坂本龍一

あの頃の僕らが 嘲笑って軽蔑した
恥しい大人に あの時なったんだね

少年くさい君の 誇りが鬱陶しくて
真心をからかったね 愛さえはぐらかして

生まれて来なければ 本当はよかったのに…
あの日 君に投げた 声に復讐されてる

弱虫の偽善者は 僕の方だったよね
そこから笑えばいい 堕落してゆく僕を

あの頃の僕らが 嘲笑って軽蔑した
空っぽの大人に 気づけばなっていたよ

生まれて来なければ 本当はよかったの……?
僕は砂の果実 氷点下の青空

僕のこと誇りにしてるって つぶやいた声に
泣きたくなる 今でも

この胸が騒ぐ 悲しい懐しさで
君を想うたび あらかじめ失われた 革命のように


亡き友と私が大好きだった歌。今でもカラオケで独り歌ったりします。


少し前にあるゲイ男性から言われました。

「モニカさんってさ、運動(アクティビズムの意味で)臭いこと言うよね。世界を変えようなんて考え方は傲慢だよ」

鼻くそほじるように言い捨てられましたが、そうですよ、坊や。ついでに言っておくが私は
「運動臭い」
ことや
「運動っぽい」
ことを言っているんじゃなくて、
「運動をやって」るんだよ!アイエヌジーなんだよ!
天国がこないことは知っていても、それに1ミクロンでも近づくことができることを心から信じてますから。


2時間近い、ゲバラの『ボリビア日記』に忠実な息苦しいまでに辛いゲリラ戦をソダーバーグは一瞬も集中をそぐことなく描いていて見事だと思う。堅苦しいだけではなくちゃんとエンターティンメントになっているからだと思う。

笑えたのは
1,ボリビアのバリエントス大統領役が絵に描いたような悪代官面(笑)

2,ベトナムで部隊を組織した訓練官をアメリカはボリビアに派遣するが、え~ともしもし?あんたら素人のベトコンに負けたんだよね?(67年の話だからまだ勝つつもりでいたのかしら?学習しろよ、アメリカ)

興味深かったのは
1,ゲリラに東洋人がいると思ったらマエハラさんという日系人の医者だそうです。今年、彼の遺族が書いた本が翻訳されるそうなので読んでみたい。

2,ゲリラ側の諜報部員、ドイツ人のタニアは実存する写真でも美人なのですが、銃撃戦で亡くなったあと、ボリビア軍はゲリラの写真をマスコミに撮らせますが彼女は隠します。女性を殺したとあってはイメージダウンということでしょう。報道操作ということを考えさせられます。


この映画、最後のタイトルロールが素晴らしかった。
黒に白抜き文字、無音でキャスト、スタッフの名前が流れて行きます。
館内は誰も立ち上がる人はいなく、ひかえめに鼻をすする音や重い気配を感じます。音のない暗闇で無音の鎮魂歌が聴こえ、けして泣いてはいけないと思いつつ涙が止まりませんでした。

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

【チェ 28歳の革命】


昨晩、弟(元・左翼過激派。政治犯として投獄経験あり)とO君(元・右翼活動家・現僧侶)とK君(北朝鮮人権活動家)というわけのわからん、イデオロギー闇鍋のグランドスラム達成トリオたちとソダーバーグの『チェ 28歳の革命』を観にゆく予定だったが、K君仕事のため脱落。

卑怯な手を使ってレディースデーにもかかわらずひとり千円で映画館に入場。


さて内容ですが、続編あるので今回はネタバレは避けますが、自分はキューバ革命についてまったくもって門外漢だったので、淡々と史実に基づいた展開についてゆけず、無念!
印象に残ったのは

キューバの空は美しい。

戦場での琺瑯の珈琲ポッドの薔薇柄が可愛い。

後に妻となる女性とゲバラが歩く後ろにしっぽの長いにゃーが映っててうれしい。


あと、ゲバラが繰り返し繰り返し、読み書きしろ。勉強しろと農兵たちに言い続けるのがよいシーンだと思う。貧困を打開するのはやはり知恵なんだよなぁ。


本日のメンツは若松孝二の『連合赤軍・あさま山荘への道』(名作!)も一緒に行ったわけで

帰りに

「あの子(連合赤軍)たちもああいう武力闘争を夢見てたんだよねぇ」
と私が言うと弟が
「それがなんであんな『ごっこ』になっちゃったのかねぇ…」
と感慨もあり。
「自由世界の人間関係に疲れたからキューバーに亡命したいなぁ」
とK君。あなた国粋主義者だったのに(笑)



立ち寄った歌舞伎町のマックは喫煙席だけ22時で閉鎖なのだが、場所柄、やば目の方々が多い。その人たちに

「時間ですから他の回に移動してください」

と伝えて回るのに普段は店舗に出さない外国人を使っていて

「こういうことは店長かマネージャーがやるべきだろうっ!」

と怒る、ある意味誰よりも危険なわたくしたち。



とりあえず後編『38歳 別れの手紙』まで、キューバ関係の予習復習あるのみ!

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

水月モニカ

Author:水月モニカ
色々やってる漫画家。
レズエロ二次創作女性グループ『ビアチカ』の代表です♪http://lesbianerotika.skr.jp/


★2015年の動向★

2015年4月25,26日
11:00~20:00
TOKYOレインボープライドパレードのて藤間しおん.com&ビアチカでブース参加。同人誌を販売します。

「Girls Love Festival 14」
http://www.lovefes.info/
2015年6月14日 12:00-16:00予定
東京都大田区産業プラザPiO 
(京浜急行線 京急蒲田駅 徒歩5分/JR・東急線蒲田駅 徒歩15分)
ビアチカ通信5発売予定。

コミックマーケット88(夏コミ)
2015年8月16日(日) 10:00~16:00
http://www.comiket.co.jp/
ビアチカ通信6発売予定。

「Girls Love Festival 15」
http://www.lovefes.info/
2015年9月13日 12:00-16:00予定
ビアチカアンソロジー2015発売予定。

「COMITIA114」
http://www.comitia.co.jp/index.html
2015年11月15日(日)11:00~16:00
有明・東京ビッグサイト東2・3ホール 
ビアチカ通信7発売予定。

「gaku-GAY-kai2015」
2015年12月29,30日(火、水)18:30~22:00
12月29,30日(火、水)
18:30~
gaku-GAY-kai2015にてビアチカコラボの小説を朗読。
ビアチカ通信EXを無料配布予定。 
http://www.flyingstage.com/top.html
入場料:3000円

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